――「いやぁ驚いたよなぁ。浅尾と秋本なんて、意外な組み合わせだよな」

山野がそう話しながら食べ物を口に運んだ。

「…だよな」

俺は混乱していた。
何がどうなったら、そんなことになったんだ?

俺と別れたがったのはそれが原因なのか?

「…煙草…くれないか」

「は。あ、ああ。いいけど。伊藤はやめたんじゃなかったっけ?」

山野は不思議そうにしながらも俺に煙草を差し出した。

「うん。でも…いいんだ」

俺はそれに火を点けて深く吸い込んだ。

自分の口から流れ出る煙を目で追いながら何気なく二人のいる方に目を向ける。

「あれ…」

思わず声が出た。

「伊藤?どうした?」

山野が俺の顔を見る。

「いや。…なんでもない」

佐奈と秋本の姿がない。


―-『今日は俺と浅尾さんは途中で抜けますから~!』


先ほどの秋本の声が頭の中で再生される。