詩集 『恋心』
閉じ込めた想い
小さい頃からあなたは側にいて
同じ景色を眺めては、同じ思い出を重ねてきたね。

いつからだろう?
意地悪に私をからかうあなたの事を好きになっていたのは。

あなたのそばにいられるだけで、それだけで幸せだった世界が、突然崩れ去って

もう会えなくなると想った瞬間
涙がこぼれおちた。


その時気づいたの。
こんなにあなたが好きだったと
泣いてしまう程、あなたが好きだったと

だけど、もう、二度と会えなくなる私とあなたの世界にどうすることもできなくて

泣いている私を心配気に見つめるあなたを見送る事しかできなかった。



あれから、幾つもの景色が過ぎて行き
もう、二度と会えないと思っていたあなたが、再び私の目の前に現れて


私の心は掻き乱されたの。


まるで少女みたいに、胸の奥がドキドキと苦しくて


こんな恋心、もう二度と経験しないと思っていたのに

あなたは一瞬で、私の恋心を蘇らせた。


だけど、もう、あの頃に戻れない。
私とあなたの隣には別の人がいるから…。


伝えたくて伝えられない想いが
私の心に増え続ける。


恋しくて、あなたが恋しくて

伝えられない想いに涙がこぼれ落ちるの…。




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