誘拐 ―おまえに決めた―
7章 足枷

次に、リクは私のハイソックスに手をかけた。



紺色の細長い布は、私の秘密を隠す道具の一つでもあった。


それが今、はがされる。



曝される。

私の秘密。



リクを見下ろす。


ただ髪がふわりふわりと揺れるだけで、その表情は見えない。




「靴下、脱がすね」


ぽつり、リクが言う。

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