パラサイト ラブ
ひとりの朝


目を覚ますと、隣に居たはずの
恋人、英(スグル)の姿がなかった。



身体を起こして、部屋の中を見渡す。



普段と変わらない、見慣れた自分の部屋。



ベッドから出て、カーテンを開けようと立ち上がった私の目に映ったのは、ダイニングテーブルに置かれた小さな鍵。



私は、それですべてを悟った。



――ああ、また逃げられたんだ。

< 1 / 216 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop