恋物語。

「なら…、」




グイ…ッ




「ぇ…!?」


あっという間に顎を掴まれて無理矢理、目を合わせさせられた。




「試しに…俺と付き合ってみない？」



「えぇ…っ!?」


そう言った彼は真剣な眼差しを私に向ける。




そんなことを言われるなんて思いもよらなかった…。
だからもう…頭の中がパニック寸前…っっ





「なんにも言わないなら…このままキスするよ？」


次に彼はそう言うと悪戯な笑みを浮かべる。



「えぇっ…!?ちょ、ちょっと待っ…」


“待ってください…!!”そう言いたかったのに、それを阻止された。
もう言わなくたって分かるだろうけど…これが私のファーストキス。





「////…」



「真っ赤になっちゃって…ほんとに可愛いなぁ…。じゃあそういうことで。っていうか…」


彼はそう言うと私の耳元に口を寄せる。





『絶対…惚れさせてみせる』




そう…彼は甘く囁いた―――。