サヨナラと秘密を用意して。


陸の手紙を見てももうなんの感情も湧いてこなかった。

卵管を一つ失ってしまった私。

これが不倫の代償なのか。


退院した私は陸に別れを告げた。

陸は嫌がっていたけれど、もう陸に対して、
家族を大事にして欲しい、と思う気持ちしかなかった。


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