印堂 丈一郎の不可解な生活

弱り切っていた所を殴打されて、引っ繰り返って気絶する丈一郎。

その傍らには引き千切られた縄と、粉々になった木組みの椅子、そして口に貼られていた筈のガムテープ。

彼は自力でこの拘束を解いたのだ。

人間の力では到底千切れない筈のこの太い縄を、自力で。

調息を使わなければできない芸当を。

彼はやってのけた。

つまり。

「私のオッパイを鷲摑みにするような痴漢の変質者の変態って事ねっっっっ！」

私は気絶した丈一郎にまくし立てた。