流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
天気は雲ひとつない秋晴れで、絶好の運動会日和。

園児たちは、グラウンドの真ん中に集まり、園長の話を聞いていた。

「それでは皆さん、思い切り運動会を楽しみましょう」

『はぁーい!』

開会式も終わり、まずは年少組のお遊戯が始まった。

「ねぇ!あのひと、こうきちゃんのパパ?」

同じクラスの沙耶が、幸姫に目をキラキラ輝かせながら聞いてきた。

「ううん、ゆきむらはれいちゃんの…」

言いかけて、希美に言われたことを思い出した。

『幸姫ちゃんのお友達だけ入れたとなると怒るでしょう?だから、みんなにだぁれ?って聞かれたら、親戚の人だって答えるのよ?』

「こうきちゃん?」

沙耶に声をかけられて、はっと我に返る。

「あ、うんとね、しんせきのひと」

「へえー!いいなぁ!こうきちゃんのおにいちゃん、すっごくかっこいいね!」

沙耶に言われて、幸姫は少し照れたようにはにかんだ。

チラリと幸村の方をみると、笑って、2人とも手をふってきた。

「いいなぁ、こうきちゃん」

みんなが羨ましがるのが、ほんの少しくすくったくて、嬉しかった。

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