【中編】彼女の嘘
「ただいま〜」


彼方が帰ってきた。


「彼方、おかえりなさい。もうすぐできるからね。」

「あぁ。じゃあ着替えてくる。」


私は、テーブルに料理を並べた。


いいできばえ。


自己満足。


「おっ!オムライスじゃん。うまそう。」


なんか、彼方のテンション高い。


嬉しいな。


「じゃあ、食べよ。」



私と彼方は、晩ご飯を食べ始めた。



彼方は、仕事の話しを一切しない。


グチとかあるはずなのに。


彼方は、楽しい話ししかしない。


私を笑わせる話ししかしないのだ。


彼方は、なぜか私のツボがわかってる。


こんな幸せないよ。


私と彼方の間に恋愛の感情はないのに。


心が揺れてるんじゃない。


居心地のよさに忘れてしまう。
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