美しい花−先生と秘密な関係−【上】
「しかも堂々と話かけてきやがって!今日休んでたくせによ」


「ねぇ、先生、今からうちで飲まない?昨日バースデーでほとんどのお客さんが来てくれたから今日は暇なの」





あたしは先生の腕を掴んで甘えるように言ってみた。


今のあたしは完全に100%アザミだ。

桜の姿なんてどこにもない。


先生の前だというのに。




「お前、酔っ払ってるな?」


「酔ってないですよ?先生いいでしょ?昨日あたしの誕生日だったの。お祝いだと思ってよ」


「俺はキャバクラなんか興味ねぇの!しかも教え子なんかに」





あたしの腕から逃げようとする先生を力いっぱい掴んで離さない。


今日は誰でもいいから甘えたい。


そんな気分だった。




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