憧れの彼と恋する方法

「由希…」


舞美が、私の肩に腕を回した。


「だけど、これだけは言える。
私本当に竜司君が好きなんだ」


黙ったまま何度も頷く舞美。


「憧れとか、アイドルとしてじゃなくて。1人の男性として、本気で彼を好きになっちゃったの。
笑っちゃうよね、私なんかが…」


「馬鹿!由希はすぐ私なんか…っていうんだから。もっと自信持ちなよ!
由希は自分が思ってる以上に、周りに笑顔を与えられる存在なんだから」


「舞美…ありがとう」


泣きそうになるのを必死で堪えた。


「私は由希の味方だから、後悔してほしくないんだ」


抱き寄せられた舞美の体があまりにも温かくて、少しだけ…


本当に少しだけ、頑張ってみようかなって、そう思っちゃったんだ。

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