猫が好き!


 そう言ってペットボトルを受け取ると、シンヤはイタズラっぽい表情で、ペットボトルの口をペロリと舐めた。

 真純は大きくため息をついて目を伏せる。


「わざわざ舐めなくていい」
「なんだ、やっぱ気にしてんじゃん」
「おまえが変なこと言うからだよ」


 シンヤの横腹を小突いて部屋を出ようとすると、後ろから声をかけられた。


「ねぇ、頭痛薬ない?」


 真純は振り返る。


「二日酔いには効かないと思うよ。それ飲んで、トイレ行って、少し寝てたら治るよ」
「了解」


 軽く手を挙げて、シンヤは水をグビグビと飲み始めた。

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