政略結婚~天使に導かれて~
残された栞は、ただ茫然としながら、涙を流した・・・・。

「何で・・・・何で、私だけがこんな思いをしなくちゃならないの・・・
 なんでよ!!!!!--------あぁ---------------」

栞の叫び声は、もう颯太には届かなかった。

***************

栞との話しを終えた、颯太は、愛の待つマンションへ帰った。

「ただいま・・・・」

「おかえりなさい。ご飯食べる?」

「・・・・・・・・愛・・・・・・」

颯太は、出迎えてくれた愛を、抱きしめた。

「どうしたの?颯太?」

「愛、俺、栞ときちんと別れてきた・・・・」

「・・・・・・・・そう・・・・・・」

それだけ言うと、愛は、俺を抱きしめ返して

「おかえりなさい・・・・・」

その言葉に、俺は、初めて愛の唇に、キスを落した。

最初は、軽く・・でも段々深く、キスをした。
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