溺愛ダーリン&愛しのハニー
閉ざされた光~珪side~

 やはり…ハニーも俺を嫌っている。


 俺だって…金や権力だけですべてが手に入るとは思ってない。


 椎名財閥の当主となったが…俺を当主として認めていない…親族はたくさん居た。


 俺は父親の情人の子供だから…。


 それに本来ならば…俺は後継者としての条件に反していた。


 椎名家は由緒ある家柄で帝家とも縁がある。舶来の血は…決して認めていなかった。


 母はイギリス人。俺は父親似で黒髪だった。でも…唯一、左目だけが母と同じ
緑色の瞳。


 父親が俺を迎え来た日。


 今でも…憶えている。


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