神様のきまぐれ

素直な気持ち

 


何で、

こんなことに


なってるんだろう・・・?


明け方、
突然やってきた元田に、
二〜三日付き合えと、
行き先も聞かされず、
半強制的に連れだされ、
降り立った先は沖縄。


横で、定期船の時刻表を
みあげる元田に、
呆れてモノもいえなくなる。

「元田?
おまえさあ・・
どこ行くんだよ?一体。」

「んー?暑いな。こっち。
船は・・朝、夕
往復二便かあ。」

全く答えになっていない。

答える気がないとみた。

「あのなー。
オマエ、突然ついて来いって
沖縄きて、まだ船のって
どこいく…」
つもりだって、いいかけて、

まさか・・・と、いう、
思いが巡る。


「まさか・・・元・・・?」

そのまま、気持ちが
口をついていた。

「やっとわかった?
ヒナコに会いにいこうゼ。
ちょっと、頼まれ事も
あんのよ。色々と。」

二ッと笑う元田に、
驚きと共に、
ある疑問がわく。

「連絡先聞いてんの?」

「あったり前じゃん。

・・・オマエさあ・・

聞かなかったの・・?」


呆れた表情で、
元田が言った。


「あいつ、言わなかったし。」


答えた自分に、
元田の容赦ない
ツッコミがはいった。



 
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