依存~愛しいキミの手~

体験入店

「美香どこで待ってんの?」


圭介が聞いてきた。



「あ、分かんな…」


そう言いかけた時、ピッチが鳴った。


「もしもし。」


「あ、やっと繋がった!今どこ?…って聞いても分からないよね。昨日のコンビニにいるから、圭介に連れてきてもらってー」


「うん分かった」


ピッチをバッグにしまうと圭介が聞いてきた。


「美香どこだって?」


「昨日のコンビニみたい」


圭介は軽く頷いて歩き出した。


つないでる手のドキドキと、これから体入に行くドキドキで、心臓がものすごくバクバクしていた。


「大丈夫だよ。楽しんでやれば、客も楽しいから。新人なら客も分かってくれるよ」


圭介が優しくアドバイスしてくれた。


少しすると、昨日のコンビニに着いた。美香と優と合流し、タバコだけ買った。


「どこの店行くの?」


圭介が美香に聞いた。


「Aって言う今月頭にオープンした店らしいんだけど…あ、来た!」


美香の視線をたどると、昨日のスカウトの人が歩いてきていた。


「お待たせ、準備大丈夫?



スカウトの人が聞いてきた。


「あれ!?町田さんじゃないっすか!?」


「え…?あ…もしかして圭!?」


久しぶりー、と肩を叩き合い喜ぶ2人。


「あ、町田さんには中学の頃色々世話になってたんだ。隣の中学のOBでさ」


圭介が嬉しそうに説明してくれた。


「…っと、今仕事中なんだわ。今度ゆっくり話そうぜ。お待たせ、じゃあ行こうか」


町田さんが私と美香にそう言って歩き出した。
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