依存~愛しいキミの手~
「2人とも未経験でいいんだよね?」


「「はい」」


「お店は区役所通りの方にあるから、すぐだよ。オープンしたてで、客の入りもいいから、頑張ればいいお客さんつかめると思う」


少し歩いて、ビルに着いた。エレベーターに乗って4階までのぼる。


緊張してきて、足がかすかに震えてきた。


お店のドアを開けると、目の前には綺麗な女の子たちの写真が飾ってある。


右側に続く短い廊下。壁に並ぶ高そうなお酒。



廊下を真っ直ぐ進むと、右側にレジがあった。レジの前の広いフロアは、絵本で想像したお城のようだった。


真っ白な壁に、真っ白なソファー。


大理石のような白い石の床が広がり、2階まで円形の吹き抜けになっている。


天井の中心から、入って最初に目を惹いた大きなシャンデリアがぶら下がる。


手前にはバーカウンターらしき物もあった。


掃除していた人が私たちに気づき会釈をした。


「初めまして」


カウンターの奥から男の人が出てきた。


奥の席に案内され、オレンジジュースとポッキーやスナック菓子が出された。


「タバコは吸う?」


「はい…」


そう言うと男の人は、テーブルの端に綺麗にセットされていた灰皿を前に置いてくれた。


「僕も吸っていいかな?とりあえずタバコ吸ってリラックスしようか」


そう言って、固く握った手に汗かく私をなごませてくれた。
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