総長からの「愛してる」Ⅱ
愛を教えろ
《side 廉也》
浅い眠りの中、すぐ近くで子供の声がする。
まだ、ちゃんと喋れない幼い声ーーーー
「……………。」
覚めた目で辺りを見回す。
隣には寝ている美愛。
いつの間にか繋いだはずの手が外れていた。
「……何してんだお前。」
そして、テレビがある方を見れば、そこには未來と遊ぶ海斗がいた。
「廉やっと起きた。だいぶ寝てたじゃん。
いや〜、未來ちゃん可愛いな。」
「美愛の子だからな。」
体を起こすと、美愛の頬を撫でる。
相変わらず柔らかいし、肌触りがいい。
美愛をしばらく見つめるが、起きる気配はない。
……一度起きたな。