総長からの「愛してる」Ⅱ



ベッドから抜け出すと、海斗の方へ歩いて近寄る。



その途中で、ガラステーブルに雑誌と料理本のカバーが置いてあることに気付いた。




「海斗………吹っ切れたのか。」



「ああ、それ?おかげさまで。
過去なんてどうでもよくなっちまった。」



そう言って、未來を空中に持ち上げていた海斗は、美愛へと視線を向けた。




「美愛、いい女だな。」



「…………どういう意味で言ったんだ。」



こいつが無意識のうちに、純粋な愛情を求めているのは知っていた。



だから、正直こいつは、救ってくれた女と一緒になるべきだと思ったこともあった。




< 47 / 427 >

この作品をシェア

pagetop