臆病者のシーソーゲーム(仮)











「屋上に来て、偶然高山が居て…


偶然居た高山が俺を見て、



『何かあったの?』って聞いた時…




俺の内面を見透かされた気がして怖くて隠した…




でも、俺の内面に気づいてくれて凄く嬉しかった」








私がそう聞いたのなんて、ただの偶然かもしれないのに……



偶然ここに居て、

偶然欲しい言葉を言った私。










「高山…俺の代わりに泣いてくれてありがとう。

弱い俺を受け止めてくれてありがとう」




深く腰を下ろして、

身体を傾けて、


私の肩にコテンと乗るのは、


須藤悠の頭。



 
< 70 / 91 >

この作品をシェア

pagetop