着せ替え人形
今までのあたしじゃないみたい。
たかしゃんといる間だけは
いつもより可愛い女の子でいられる気がする……
その日は、百貨店をぶらぶらして、隣のショッピングモールも見物したりで、終わった。
車内であたしはジーっとストラップを見つめている
「そんなに気に入った?」
「うん!」
まるで子供みたいにはしゃいだ話し方をしてしまう。
あんなにツンツンしていたあたしはどこにいったんだろう
たった二回のデートですっかり丸くなってしまった。
「じゃあ、名前つけたら?」
たかしゃんの提案にすぐ乗るあたしは
「じゃあね~、にゃんたっ!!」
「にゃんた!ってそんなに可愛いのに……男なの?」
「にゃんたは、にゃんたなの!」
「そうやね。にゃんたって、いいね。」
すっかり童心に返っていた
「でしょ~?!にゃんたはぁ~可愛いね~」
あたしはにゃんたをよしよしして言う
「みーたんの方が可愛いよ。」
「にゃんたの方が可愛いもん!!」
そんなバカみたいな会話をしながら、あたしは家まで送ってもらった
「じゃあ、またね。」
「うん!ありがとう!」
にゃんたをカバンにようやく閉まって家に帰った