一途過ぎたら大変!?
第一章 ~再会は突然に~

~side 舞~


はぅ・・・・・・本当に何なんだろ?あの夢は?

全く身に覚えがないし、自分があんなに可愛げない子供だったと思いたくない・・・・・・。

だ~けど、頻繁に見るんだよねぇ~・・・・・・

はっきり言って、もう結構って感じなんだけどね。

だって今の自分の中で自慢できるのって、

少し栗色がかったふわふわの天然パーマだけ。

これだって雨の日は全く言うこと聞いてくれなくて大変なんだよ?

だからなかなか髪を伸ばせないし・・・・・・

未だに150センチないし、幼児体型・・・・・・


って私は誰に弁解しているんだ・・・・・・

今は高校一年だよ?しっかりしろ!!橋野 舞!!

自分に渇を入れつつ学校への道を歩いていると


「舞~、おっはよ~♪」


走りながら手を振り私に向かってくるのは

私の一番の友達、沢口 玲奈ちゃん♪


「舞、おはよ♪」


私の元にたどり着き、笑顔で改めて朝の挨拶をする。

う~ん、今日も美人!玲奈ちゃん♪


「おはよ、今日も綺麗だね、玲奈ちゃん♪」


夢のことなんてそっちのけで私も挨拶を返す。


「何を朝から冗談言ってるの?舞」


苦笑しながら私の頭を小突く。



・・・・・・冗談なんか言ってないのにな・・・・・・・


本当に玲奈ちゃんみたいな美人ならあんな夢見ても落ち込まないんだろうな・・・・・・


「ね~舞。今日転校生が来るって知ってる?

 この間うわさ好きの理子が言ってたじゃない?

 どんな人かなぁ~?イケメンな人だといいなぁ~♪

 そう思わない?」


顔を覗き気味で質問されても・・・・・・


「転校生ねぇ~・・・・・・

 理子はいつもどっから情報を仕入れているのか私はそっちの方が興味あるな。

 それに玲奈ちゃんには尚人君って言うイケメンな彼氏君が居るじゃない?

 尚人君は誰に聞いてもイケメン君って言われてるじゃない♪

 そんなこと言ってると尚人君怒っちゃうぞぉ~?」

からかうように玲奈ちゃんの脇を小突くと

「だって尚人は幼馴染だから小さいときから嫌というほど顔を見てきてるし、

 イケメンって言われてもピンと来ないよ。

 顔で好きになってるわけじゃないしね~

 それに尚人は私の事分かってるからそういう事言っても絶対に怒らないって知ってるもんね♪」

ふふん♪と胸を張って答える玲奈ちゃんが可愛くて私も思わず笑顔になる。

美人で気さくで明るくてみんな玲奈ちゃんを好きになる気持ち分かるなぁ~

本当に玲奈ちゃんはもてるんだぁ~

自分のことでもないのに嬉しくなっちゃう♪


「あ!もうこんな時間!!ちょっと急ぐよ、舞!」


華奢な手首に付けられた時計を見ながら玲奈ちゃんが言う。

ゆっくり話しながら歩いていた所為でいつもより時間が押し気味になってしまった。

二人で軽く走りながら学校に到着し、教室まで急ぐ。

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