魔法がとけるまで
「もしもし?おはようございます、海老名です。通勤途中に雪で滑ってしまって、今、病院にいるので…少し遅れます。え?あ、大したことありませんので大丈夫です。すみませんが…よろしくお願いします」



私は、職場に遅刻することを連絡した。通勤途中に滑ってしまって病院にいるのは、嘘ではない…が、滑ったのは、私ではない…。



よくよく考えたら…いや、よくよく考えんでも、雪道で自転車乗ったら危ないってわかるやろ!?



ベッドで寝息をたてて眠る座間さんを見て、心の中でつっこんでいた。



自転車で転倒して気を失った座間さんを、救急車で病院まで送り届けた。


とりあえず、仕事が終わったら、また様子を見に来よう…。座間さん、大丈夫なんかな?気になりながらも病院を後にした。



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