魔法がとけるまで
部屋に座間さんと2人っきり…。自分の部屋なのに、落ち着かない。トイレすら、行きづらい。



「テレビでも…」



耐えきれなくなった私は、テレビをつけた。座間さんは、ぼんやりとテレビを眺めていた。



私は、そんな姿を見ながら、晩ご飯の下拵えを始めた。



嘘で作られた関係だけれど、座間さんの彼女になれた気がして、ほんの少し、幸せだった。



でも…良心がズキズキ。


アカン、やっぱり明日、ホンマのことを話そう。


夢を見るのは、今夜でおしまい…。



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