魔法がとけるまで
なるようになれ
私は、綾瀬さんの視線に怯えながら、洗い物を片付けた。



「終わった?」



「…はい」



返事をすると、キッチンで強く抱きしめられ、身動きがとれなくなった。


ど、ど、ど、どうしよ?このまま拒否しなければ確実に…。



「こ…ここでは…ちょっと…」



聞こえていないのか、無視なのか、ギュッと抱きしめられたままだ。



もう…ええか…。
私は、綾瀬さんの腕の中で目を閉じた。ドクドクドク…と、命を刻む音が聞こえた。



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