私が恋したのは女の子でした。
「僕だってあいつと変わらないよ。あかりちゃんをつけてきてたんだよ」

「それは、あの男がいたから私が心配になったからでしょ?」

「う……」

「それに、助けてくれたでしょ? あの男とは違うよ」

「そ、そうだけど……」

 私はかえでくんの手をとった。

 男を殴ったからか、少し熱を持っている。

「ありがとう。かえでくん」

 心を込めてそう言うと、かえでくんに引き寄せられた。

「大したことじゃないよ」
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