期間限定の彼女(続)…最終章…


ずっと鳴り続ける電話を 北野さんの言葉なんて無視してとった それは母からだった


「母さん?何?」


「ごめんね…掛けるべきか迷ったんだけど…
夏希が 熱っぽいのよ~
それでね ずっとグズグズ泣いてて」


後ろで夏希の声が聞こえる


「えっ?熱?
すぐ帰るから」


と 電話を切って 北野さんに説明をすると


「お母さんに任せておけばいいじゃん!
菜摘が帰ったって 熱が下がるわけでもないじゃん」


って
そこは 『すぐ帰ってみてやって!』
と 言って欲しかったのに…


やはり 子供のいない北野さんには
わからないことだ


その時 この人とは この先無理だと
決断した




< 154 / 202 >

この作品をシェア

pagetop