甘い心はあなた一色




「別に?俺がしたかっただけだから」



「え……」



「はぁ、本当今日保つかな」



「えっ、なんで?」



保つってなにが?



「いやなんでもない。それより――」



首を傾げるあたしの髪を、織くんがふわりと撫でた。



「今日は髪、巻いてるんだ」



「あ、うん。綺麗に巻けたんだっ」



織くんのためにオシャレしたくて。



無駄なことだってわかってるけどね?



少しでも可愛くみられたいの。




< 325 / 396 >

この作品をシェア

pagetop