甘い心はあなた一色




ゆっくりと自分の体を起こして、ギューッと俺に抱きつく紗英子さんの背中に手を回す。



本当、小さい。っていうか細い。



「紗英子さん、もっと食べなよ」



「十分食べてるよー」



確かに紗英子さんはダイエットだってしてないし、よく食べるほうだけど。



もっと食べてもいいんじゃないかな。



なんて考えてたら、だんだん考えはそれていって。



紗英子さんに触れたい気分になった。



我慢しようとしたけど――もう無理。



そして頬に触れようと、俺が手を伸ばした瞬間。



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