シークレットガール
任務
この街は警察官で溢れている。


それは、この街が荒れているからで、、、


毎日のように、パトカーのサイレンが聞こえてくる。


あたしはそれに毎回、耳を塞ぎたくなるんだ。





「、、、ン、リン。人の話を聞いているのか」


目の前にいる男が、上からものを言う。


この男は、いつだってそうだ。


「やることやってるんだから、いちいち文句言わないで貰いたいんですけど」


あたしは男を睨む。


そう言えば、この男が何も言えないのを、あたしは知っている。


「柚(ゆず)のこと、頼んだからな」


柚とは、あたしの妹のことだ。


人に頼むくらいなら、自分で面倒を見ればいいのに、、、


そう思いながら、部屋から立ち去ろうとした。

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