ma cherie *マシェリ*

「親父は何も考えてないように見せかけて、実はさりげなく相手を気遣うのが上手い……
そんな人だった。
キミもそうだろ?」


「えっ、いや、オレは……。そんなことは……」


「さっき、酒に弱い……なんて言ったのはウソだろ?」


「はは。バレてました?」



夕食の時のことだ……。

お父さんに気を遣って、マヒロさんがウソをついたこと。


お父さん、ちゃんとわかってたんだ。




「今度は休みの前の日に来なさい」



「えっ……」


< 231 / 278 >

この作品をシェア

pagetop