天使の贈り物 


*


呟いた言葉は
闇に溶け 流れ

繰り返す夢の中で
見失う


眠ることさえ忘れた 貴方は
何を引き換えに生きるの?

数えきれない想いを抱えて
何を信じて、また生きるの?



*





透明感のある声で、
寄り添うように流れ込んでくる
ユニット名と同じ、
Strawberryfieldsの調べが、
俺をあの頃の楽しかった時間へと
ゆっくりと誘っていく。





【回想】




「なぁ、俺らもやっぱり
 実力試そうぜ。

 近くのライブハウスから始めないか?
 デモテープ持ち込んでさ」




中学の頃。

楽器も触ったことがないヤツラが集まって
興味本位で、手さぐりで始めた。


最初はコピーから始めたものの、
曲なんて言えるものとは程遠いかった。


高校になって、学校の学祭レベルでは
演奏できるようになった。


それから暫くして、
晴貴が最初にオリジナルの曲を作りたいと
作詞を始めた。

< 129 / 178 >

この作品をシェア

pagetop