天使の贈り物 

8.彼女が消えた日



【現在】



二人で訪れたプレギエーラ。


あの日から、
俺の携帯の着信を告げるは
成実と煌太ばかり。



お酒と美空の時間から
もがく様に、縋るように
コールをする彩巴の携帯。



だけどあの日から、
彩巴の携帯が繋がることはなかった。




鳴り響くコールの後に
聞こえてくるのは、
無機質な留守番。




留守番電話を聞いては、
メッセージを残すこともなく、
通話を切断する。




彩巴の声が聴きたい……。

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