こちら奇妙な祓い屋さん
1話 封印が解けた時
こんな人生 つまらない。

何度思っただろう。

毎日毎日同じ事を繰り返し続けて17年だ。

友達もうすっぺらい友情だ。

作り笑いなんていつもしてる

逆に本当に笑った事があったのか?というくらい。

もう、最近自分でも本当か嘘か分からない

なんて考えてたら朝がきた

誰もいない家で1人ため息。

考えるのはやめよう。きりが無い

ベットから降りて、父と母の写真に向かってあいさつする。

私は外見が母さんに似て黒く長い髪に肌がとても白くて冷たい。

中身は父さんにだった。昔はね

2人は昔私が8歳の時に、事故で死んでしまった。

あのころから私は変わった。

父さんみたいに笑うのをやめて、ずっと下をむいて生きてきた。

そんな私でもまだ1つ希望があった。

‘父さんと母さんは帰ってくる。絶対に’ってね。

でも、そう思って5年くらい待っててあきらめた。

死んだ人はもう戻らない。思うだけ無駄だと

だけど涙が止まらなかった。あれが私の最初で最後の涙だ。

それで私が決めたのは、大切な物を失うなら作らなければいいってね

1人食事を終え服を整えて玄関へ行った

靴をはいて小さな声で『いってきます』と呟いて家を出た。

1人で道路を歩いてると

「ゆっきーおはよっ!」 「よっ!雪音!」

振り向くと、世間でいう幼馴染の白井梨佳と青木響がいた。

この2人と昔はとても仲が良くてよく遊んでいた。今は違うけど

『おはよ!2人とも』

作り笑顔で2人に笑いかけると、

「・学校もうすぐでつくねー」 「1時間目なんだっけな?」

ほら、人なんてすぐだまされる。人のことも見分けられないなんてね。

たわいも無い話をしながら、門をくぐって下駄箱へ行くと、数人の女の子たち

がくだらない話をしながらこっちに来た

「ねぇ、雪音ー聞いた?先輩付き合ってる人がいるんだってー」

「私好きだったのにぃー」

なんて言ってる本当にくだらない。

『そうなんだぁ・・先に行ってるねー』

適当にはなしを切って階段にむかった。




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