*ビビッドDAYS!*



「普通科、1年3組の結城礼次郎……ですけど」

「ゆうき、れいじろう?」
 


後ろでにやにやしながら復唱するアキちゃん。
 


もう、バカ。
 


わたしの心の声が伝わるはずもなく、彼女は楽しげに笑った。



「『ユウ』き『レイ』じろうだからユウレイなのね。なかなか面白い略称じゃないの」

「ぶはっ、存在感のないお前にピッタリなあだ名じゃねえか。考えた奴センスあるな。妙なあだ名しか付けない志摩とは大違いだ」


「あの、また来るので、モデルの件、考えておいて」
 


からかうように笑っているアキちゃんと信号機の腕を掴み、わたしは廊下を引き返した。

オペラグラスがあたる胸の底で、心臓がばくばくと落ち着かなかった。




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