仮面
貴方
はじまり
『とても綺麗だ…!
どうか僕の恋人になってくれないか!』
とある森の中
誰としられず暮らしていた、とてもとても美しい娘がおりました
彼女の瞳は、ガラス玉のように輝き
彼女の肌は雪のように透き通っていて
彼女の唇は純白の世界に咲く一輪の薔薇のように艶めかしく
彼女の髪は絹のように滑らかで
それはそれはたいそう美しい娘でした
彼女は自分以外の人と出会ったことがなく、全く外の世界を知らない純粋な娘でした
そんなある日のこと
どうやら森に迷い込んだらしい男の人が一人、彼女の家にやって来ました
もちろん、彼は彼女を見るなり何かに取り付かれたように心を奪われてしまいました