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一章〜神々の封印〜
『神聖の光神レスクよ…、これでもう終わりにしようではないか……。

我が最後の力で消えるがよい』




遥かなる地上の果てに、人が知らずに聖の神と魔の神による、天地支配の戦争が起きていた。まだ、地全図と呼ばれるものが存在していないときの時代である。


光の神レスクは、薄汚れた光を放ちながら、闇の神にひざまづき、今にも消え入りそうな状態となっている。闘うために持ち合わせた未剣は、遠く手から離れ突き刺さっている。

『消えられるものであろうか。

我が力尽きし時、全てに宿る光がこの世を去る。悪は天を覆い、地獄が大地を飲み込む』

『光神レスクよ…、その身体で何を言うか?もう終わりなのだ、これもまた一つの運命。

我が崇められし神と化そう。終わりだ、レスク!』



闇の神の力が足元に魔陣を施すと、その輝きが闇を産み、廻りに存ずる物が無へと帰して行く。

†デュークア・ラグライス†

壮大な音を響かせると、産まれた闇は光神レスクに覆いかぶさり、光の姿を蝕み始めた。



(まだ消えられぬ…、我はいずこの存在となりて…、待つとしよう。遠い光の救い主を…)


†ライフ・シャイディング†





光とともに、その闇の中でレスクは消えた。光は封印となりて世に一つの姿を残す。

これが世界の始まりのきっかけ、再び始まるこの戦争の一つの扉が開いた

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