溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2





前までの私なら、無表情で居ることにも
、人に冷たく接する事にも、なんの感情
も抱かなかったけれど。



五人にだけとはいえ、心を開くことを再
び覚えた今の私に、こんな風に怯えられ
るのは、少し胸が痛んだりもした。



だからって、心を開こうとは思わないけ
ど。



「あ、あの、これ……っ!」



そう言って、佐藤さんが渡してきたのは
、何かの冊子だった。



茶色の表紙には、【眠り姫】と書かれて
いる。



ペラペラとそれを捲ってみると、どうや
らそれは、台本のようだった。



「……これは?」

「えっ、あの、も、もしかして聞いてな
かったかな……っ?文化祭でやる、劇の
眠り姫役、美作さんなんだけど……」

「え…?」



ここ、玉露高校の文化祭は、他校よりも
少し遅く、10月の下旬に行われる。





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