彼女がいつも思っていた事…(とある物書きの独り言)
私の登校路で唯一の曲がる道がある。

道の一側に小さな公園の柵があり、毎度慌てふためく私の姿を映すカーブミラーがいつも通りの姿を映していた。

いつもの私と、もう一つのイベントと同時に…

そのイベントの元凶は私とは違い、まるでジョギングしているかのようなのんびりしたダッシュでこちらに近づいてきた。

そしていつも通り私の隣を陣取るように走り続けた。

「よう、お前も相変わらずだな。」

「お互い様でしょ。」

いつも通りと言うか相変わらずと言うか…

慌てる素振りを全然見せないそいつは私と同じ学校に通う私の幼なじみ。

学校一のイケメンとして知られるその幼なじみの名前は戸銅府 健(とどうふ けん)

薄い茶髪のミディアムパーマをかけた髪型と少し高めの鼻が印象的で、小さな顔が決定的なまでに整った顔を強調している本当の意味でイケメンだった。

ただ、大人っぽいその顔立ちとは裏腹に行動の一つ一つが子供っぽく、そのイメージの崩れ方から特に上級生の人気が強かった。

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