紅蓮の炎
「よぉ〜、緋色ぉ〜
新学期早々遅刻かぁ?」

急いでいるときに限ってうちの居酒屋の常連客に絡まれる
昨日来てたなあのおっちゃん。

「あぁ‼︎遅刻なんだよ、頼むから止めないでくれ‼︎」

「緋色!」

「言ってるそばから何⁈
こっちは急いでるんだよ‼︎」

走っていた足を止め、おっちゃんを振り向く。
全く、あと3分で始まるじゃないか‼︎

「今夜も行かせてもらうから、真理子さんによろしく頼むよぉ〜」

「分かった分かった‼︎んじゃあ行ってくるよ!」

いらん時間をくった。
くそっ、あのおっちゃん絶対あたしを遅刻させる気だ
目がニヤついていた。

後2分になっちまったじゃん‼︎

「あ”ぁ”ー‼︎本気でバイクで行ったらよかったぁ‼︎なんで走ろうと思ったんだあたし‼︎」

また、雄叫びみたいな声をあげ、学校まで全力でひた走った。

< 2 / 51 >

この作品をシェア

pagetop