シークレットプリンセス〜玉城敬太編〜








「今回のオークションには
敬太。
お前の作品も出品される予定だ。」







「へぇ。
で?」






敬太さんは芦川さんに聞く。






「この作品…。
いいのか?」







「別にいいよ。
いくらで売れるか気になるし。
これで
俺の絵の価値がまた分かるってことだね。」






敬太さんは
近くのソファーに座る。







「敬太さんは
闇オークションに自分の作品が出品されていいんですか?!」






私は
敬太さんに聞く。







「ダメな理由なんてない。
俺の絵の価値があからさまに分かるからね。
このオークションは。
だから感謝してるよ。
俺は絵にそこまで思い入れはないから。」









「なっ!」







「エムうさぎちゃん。
黙ってて?
エムうさぎちゃんに
俺の作品どうこう言われる筋合いなんてないから。」








そう言って
敬太さんはテーブルにある
高いチョコを食べる。








「俺の絵は…。
あいつを超えるのを証明するための道具なんだ。」












< 21 / 109 >

この作品をシェア

pagetop