手話~僕等のカタチ~

ひまわりの会




とうとう夏が本格的になってきた。


一歩外に出れば、蝉の声が辺りに鳴り響き、額には汗が滲む。



あぢぃ~~~…


Tシャツの襟元をパタパタとさせる。


…駄目だ、ヌルいっ!



ジリジリと太陽に照りつけられ、俺の黒髪がどんどん熱くなっていく。


なぜ出たくもない外にわざわざ出ているのか…


それは昨日の夜、笹村からこんなメールが届いたから。




『明日、盛山くんに一緒に来てほしいところがあるんだけど、いいかな?』



頼まれて嫌だと言う訳がない。


即返事をして、待ち合わせ場所は駅前の噴水になった。





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