【完】こいつ、俺のだから。
……しんどくて弱ってるときくらい甘えたいけど、あたしにそんなのできっこない。
だって、キャラじゃないし。
「じゃあお母さん行ってくるね。ゆっくり寝ときなさいよ」
お母さんは、あたしの肩まで布団をかけ直してくれた。
……行っちゃうのか。
「うん」
あたしはコクリと頷いて、お母さんが部屋を出て行くのを見送った。
一気に静まり返るあたしの部屋。
無性にも心細くって、ギュッと目をつむる。
なんか弱ってるときって、意味もなくしんどいんだよね。
……あぁ、体が熱い。しんどい。