【完】こいつ、俺のだから。
「…………やっぱ、なんでもねぇ」
「は?」
……な、なんだそれ。
逆にすごく気になるんだけど、まぁいい。
それより、あんたは何もなくても、あたしにはある。
あんたに伝えたいことがある。
「佐野。あたし今朝言ったよね。後夜祭のとき話があるって」
「……ん、あぁ」
まだ後夜祭というには時間が早いけど、でもそんなことはどうだっていい。
ていうか実行委員で手伝いに行かなきゃいけない本人が、こんなところにいるんだから別にいいでしょ。
「あのね、佐野」
空は暗く、星ひとつない。
明日は雨が降るのかな。
「なぁ」
そんなことを考えていたせいか、続きの言葉を言う前に佐野に遮られてしまった。
「3つ目の言うこと聞けよ」
「え?……今?」