無口なアオくん







「じゃーまず自己紹介!」



担任の先生は



入ってくるなりそう言った





あたし……



こうゆーのすごい苦手なんだよね




恥ずかしさですぐ顔が赤くなっちゃうから





自己紹介は席順でやっていくことになった




一人、また一人と終わっていくけれど



あたしは自分の番のことを考えると



みんなの自己紹介なんか全然頭に入ってこなかった




そして前の席の人まで順番が来る




あ、そういえば名前…





「田中アオです」



それだけ言って



彼はすぐに自分の席に着いてしまった




田中…アオって言うんだ




なんかピッタリ…





「おい!次の奴!」



先生の声ではっとする




そうだ!次あたしの番だった!




「たっ…高橋ユメです!よろしくお願いしますっ」



あ、ちょっと勢い余った?




周りの人にすっごい見られてる、気がする



うぅ、やっぱり苦手だ…





あたしはやっぱり顔を赤くして



自分の席に着いた






< 4 / 15 >

この作品をシェア

pagetop