あなたまでの距離
迂闊だった。


もう、毎週のように会うことが当たり前のようになってて、かなり、警戒心が薄れてた。




電話口で黙りこんでしまう。

『沙耶、大丈夫?』

今度は私が心配されてしまった。


『…いや、あんまり…』

思わず口をついて出た本音。



これから先の事を色々想像してしまう。


『沙耶、悪いけど、ちょっと子供たちの世話しなきゃいけないから、また後で連絡する。』
申し訳なさそうな彼の声。

わかりました。と、電話を切った。





落ち着きを取り戻す為に、煙草に火をつける。



ふぅーっと、煙とともに深い溜め息を吐く





考えれば、考えるほど、頭を過る




別れ




の、文字。



やっぱり、これしかない…。


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