first love~世界で一番素敵な初恋~
「裕美から話は全部聞いてるよ。
今は鵬龍学園に居てそこでコンテストがあるんだろ?
俺がトータルコーディネートを引き受けてやるよ。」
「え、トータルでしてくれるんですか?」
私はヘアメイクしかお願いせず、化粧と服は自分で決めようと思ってた。
「あぁ。俺が唯那の可愛さを充分に引き出してやるよ。」
「ありがとうございます、お兄さん!」
「そうと決まれば早速、打ち合わせをしようか。」
お兄さん……和真さんが椅子を用意してくれてそこに座る。
「まず、どんな感じにしていきたい?
去年の鵬龍学園のコンテストの資料を見る限り他の出場者は皆、派手な感じなんだが……」
そう、コンテストはお嬢様が出場するので出場者全員が派手なメイク、派手な衣装で出場していた。
「私は派手なのはちょっと……」
普段から派手な服を着なければ、化粧もほとんどしていない。
だから、そういうのは苦手だった。
「それは俺も同感だ。
唯那は化粧や衣装で派手にしなくても十分に可愛いからそれを生かしていく感じでいいな?」
「……はい。」
自分が可愛いのは分からないけどいちいち反論したら話が進まなくなっちゃうからそこは黙っておく。