first love~世界で一番素敵な初恋~


「ちょっ、この西園寺可愛い。」


日曜日の昼。今日は朝から家でゆっくりすることになっていた私達は、ソファーに座って西園寺の幼い頃のアルバムを見せてもらっていた。


「ったく、何でいきなりこんなのを見たくなるんだよ。」


西園寺は幼い頃のアルバムを見られるのが恥ずかしいらしく、書棚に取りに行く時も嫌がっていた。


「だって、離れていた間の西園寺が見たくなったんだから仕方ないじゃない。」


そう言うと、西園寺は何故か顔を赤らめる。


「何、どうしたの?」


急に赤くなった西園寺の顔をのぞき込むと更に赤くなる。


「うっせぇー、アルバム見るんだろ?
しゃーねぇから一緒に見てやるよ。」


そうやって嫌がっていた西園寺も一緒にアルバムを見る。


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