たとえ僕が消えても。



イル王子はその姿に驚きましたが、逃げることはありませんでした。



お姫様は聞きました。

「何故逃げないのですか」


私を見た方々は声をあげて逃げるのに、と。


それを聞いたイル王子は驚いた様子で言いました。



「それは、その方々が、あなたの顔しか見ていないからです。あなたを見ているとは言えません」

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