トライアングル
「どーせ、泣き真似だろ?

お前が、オレを好きでもオレは

お前を、好きにならない」



浪瀬さんは、ゆっくり顔を上げた。



泣き真似ではなく、本当にポロポロと

涙が流れていた…。




「直は、嫌々ながらも私のこと気にして

くれてると思ってました…。

それで…いつか私を、好きになって

くれると、信じてました。」


「勘違いさせたなら、謝る。

でもオレは鈴以外、スキになることは

ない」


「はっきり言いますね。

はぁーあ。ひさびさに、ドストライクな

人だったのになぁー。


わかりました。

鈴さんと、別れたらいつでも

待ってますね~」


「なっ!?だから絶対ないから!!」



浪瀬さんは笑いながら手を振って

歩き出した。





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